入院中の特別室の利用料の処理(平塚の弁護士の交通事故コラム)

2020年8月11日 13時25分33秒 (Tue)

湘南平塚法律事務所の弁護士の大木です。
今日は、入院中の特別室の使用料が交通事故の損害賠償請求の範囲に含まれるのか
について簡潔に書かせていただきます。

原則としては否定。通常の入院費用の範囲にとどまることになります。
加害者の予見可能性や損害の公平の分担の見地から、社会通念上
相当な範囲を超える部分の損害賠償までは加害者に負担させないという結論
が妥当かと思います。

例外的に特別室の利用料の加害者負担が認められる場合もあります。
 一つ目は、医師の指示に基づく場合です。
 医師の指示があればなんでもとはならないでしょうが、正当な理由があればと理解しております。
 裁判例上も死にたい等さけぶこと及び自室での排泄の必要性から医師が個室の使用を指示した場合に個室料金を認めたものが存在しております(名古屋地判平成25年4月26日)
 ふたつ目は、症状が重篤で特別室の使用が不可欠の場合です。
   植物状態の場合に差額ベッド代を認めた裁判例(大阪地判平成2年4月23日)が存在しておりま す。
 赤い本だとだと、空室がなかった場合についても、認められるとしているようです。

 個室との差額代は長期入院の場合結構な高額になりますから、しっかりと医師の指示等利用の必要性を
検討しておく必要性がありますね。

 弁護士 大木秀一郎
 

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